2010年06月09日
作品96 実録! ~首領(ドン)来和の秘話~ 10

10 「 合格祝い 」
何気に、オーナーからの父兄面接試験を通過した・・・
オーナーは
その後、やけにハシャギ出した様に見えた

少し興奮した様子で、リビングの隣の部屋への扉を開けた

そこには、数人の女性が待機していた

何の為の待機なのか

まだ見ぬ一人の男が、携帯電話2つ3つを手にして焦っていた

どうやら、この部屋には入る予定はなかったのだろう。
そのことを忘れるぐらいオーナーは興奮して、我々を隣の部屋に呼びこんだ

「早よう、こっちに、来なはれ!」
困っているのは、待機している女性たちと何より、携帯電話の男

「な、何でんの? しゃ社長っ!!」と男は叫んだ!
しかも、オーナーを社長と呼んだ

(注! 「隣の部屋」の風景イラストは、都合により省略させて頂きますことを、ご了承願います。)
すると、オーナーは
「じゃかましわい!!! モモコやっ、モモコやっ!!
それに、社長って言うなっ! ぼけっ!!」と一喝した

それにしても、
モモコって誰? この待機している女性の中に居るのか?
一体何をしようとしているのか?
プリンスも一緒なのに・・・・

そして、隣の部屋に恐る恐る入って行った


今度は、隣の部屋の窓を開けた

バルコニーの端に隣接して、一匹の和犬がいた


No.96 首領・実録(10) BoB Project 2010
それは、ボロボロ、ヨレヨレの姿だった

オーナーは、
「これが、『ドン』の母親で、『モモコ』秋田犬ですヮ

ちと、産後調子狂わしてますけどナ・・・


モモコって、この犬のことだった

しかし、かなり傷んでいる・・・
今から思えば、顔はドンちゃんにそっくりやった様に思う

「調子戻り次第、次は秋田犬の子供産みますのやっ!!
普通は、こんな状態やのに逢わさんのでっせ。
これは、特別やっ、特別サービスやっ!!」と言いながら、
高笑いしていた。。。
なんと
これが、試験の合格祝いだったのだ
